離婚歴が複数あるときの伝え方|回数だけで終わらない自己紹介

離婚歴を伝えるとき、回数を口にした途端、二回分、三回分の事情を説明しなければと思ってしまう。けれど、本当は今の自分のことも知ってほしい。

回数は事実のまま伝え、そのあとに今の暮らしや、これから大切にしたい付き合い方を話す方法があります。50代で複数の離婚歴がある人へ、相手との距離や、聞かれたことに合わせて返事を考えていきます。

「二回離婚しています」のあと、何を続けるか

53歳の女性・由紀さんが、新しく知り合った人への伝え方を考える、仮の相談例です。離婚を二回経験し、現在は独身です。

陶芸教室で知り合った人から、二人でお茶に行こうと誘われています。回数は自分から伝えたいのですが、相手が黙ったら、二回分の理由を全部説明してしまいそうでためらっています。

器を作る時間も、教室の帰りにその人と作品の話をする時間も、由紀さんの楽しみです。交際するなら、誘いに全部合わせるのではなく、自分の都合も伝えながら会う日を決めたいと考えています。

自分から離婚歴を切り出すなら、まずは次の一言で区切れます。由紀さんの状況に合わせた、口頭の文例です。

「これまでに二回、離婚しています。今は独身です。」

ここで相手の返事を待ちます。「バツ2」という呼び方がしっくりこなければ、無理に使わず、回数をそのまま言えます。三回なら三回と、自分の事実に合わせます。

続けて話すとしても、必ず理由の説明で埋めるとは限りません。相手が回数を確かめただけなのか、理由を聞いているのかで、次の返事は変わります。

陶芸教室の入口付近で、布袋を持つ女性ともう一人が立って話す場面

伝える相手と、話す段階を確かめる

趣味の集まりで挨拶を交わす相手と、交際を考えている相手とでは、今その話をするかどうかから選べます。知り合った全員に、初対面で離婚歴の詳細を話す形にそろえる必要はありません。

単なる知人から回数を聞かれても、その場では答えたくないことがあります。その場合は、少ない回数を言うのではなく、「結婚や離婚の話は、この場では控えたいです」と返す方法があります。

一方、交際を考える相手には、互いの結婚歴や望む関係を話す機会を作り、回数も事実のまま伝える進め方を勧めます。会って何回目かだけで決めるより、二人で会う意味や、交際への希望を話す段階かどうかを目安にします。

由紀さんのように、自分から伝えたいと思っているなら、二人で落ち着いて話せる機会を選べます。お茶への誘いだけで、相手も恋愛を望んでいると決まったわけではありません。まず相手の気持ちを聞く選択もあります。

回数を伝える準備がまだできていないのに、交際の返事を求められた場合の口頭文例です。

「お付き合いを決める前に、私から話しておきたいことがあります。まだうまく言葉にできないので、返事は少し待ってもらえますか。」

これは、事実を曖昧にしたまま交際を進めるための言葉ではなく、返事を保留するための言葉です。自分が話せるか、相手が待ちたいかの両方を確かめ、今は進めない選択も残します。

今の暮らしを、次の関係の話につなげる

離婚歴のあとには、今楽しみにしている時間や、誰かと一緒にしてみたいことを一つ添えられます。立派に立ち直ったと証明するための話を探すより、普段の生活から選んでみます。

由紀さんなら、教室で器を作ることと、帰りに作品の話をすることが、その人に伝えたい今の生活です。自宅で次に作りたい器をノートに描きながら、誰かと会う日にも残しておきたい時間を考えます。

次は、由紀さんのために作成した自分用メモの記入例です。相手へ送る文章ではありません。

メモすること 由紀さんの記入例
変えずに伝える事実 離婚は二回。現在は独身。
今、楽しみにしていること 陶芸教室で器を作ること。帰りに作品の話をすること。
これから二人で決めたいこと 教室に行く時間も残しながら、会う日を相談したい。誘いを断る日があっても、別の日を一緒に考えたい。
今は詳しく話さないこと 別れるまでのやり取りや、元配偶者の私生活。
ノートに器の輪郭を鉛筆で描く手元

自分用に書くときは、最近楽しみにしている時間を思い出してみます。趣味と呼べるものがなくても、仕事帰りに寄る店、家で見ている番組、友人と話す時間など、実際の暮らしから選べます。

そのうえで、関係の作り方を一つ具体化します。「話し合いを大事にしたい」だけなら、たとえば「行きたい場所が違ったら、どちらかが毎回合わせるのではなく、順番に選びたい」という言い方があります。これは希望が本当に合う場合の文例です。

今できていることと、これからそうしたいことは、言い分けます。 「何でも話し合えます」と言い切る代わりに、「予定を決めるときは、お互いの都合を聞きたいです」と希望を伝えれば、相手にも考えを聞けます。

家事や経済力を、離婚回数を埋め合わせる材料にする必要はありません。住まい・会える時間・外出に使えるお金そのものを整理したい場合は、今の暮らしを事実に合う一言へ変える記事で扱っています。

「二回とも、どうして?」と聞かれたら

二回分の理由を尋ねられたときも、話せる内容と、今は話さない内容を選べます。質問の意図が分からなければ、離婚の経緯を最初からたどる前に、何が気になっているかを聞いてみます。

口頭で聞き返すための文例です。

「どんなところが気になりますか。これから付き合ううえで、心配なことがあるんでしょうか。」

相手が今の付き合いへの影響を知りたいなら、その点に関係する現在の事実を答えます。過去の経緯を聞きたいなら、自分が話せる部分を補足するか、今日は話さないと伝えます。両方を聞かれた場合も、一度に全部答えると決めず、今の事実と過去の話を順に選べます。

何が気になるか分からないまま、あるいは自分がまだ話せない場合は、ここで保留にできます。相手が交際を考えるために必要だとしている話を今はできないなら、交際の判断も待つか、今回は見送る方法があります。

気になる点が今の関係への心配か過去の経緯かを確かめる会話のイメージ。話せなければ判断も保留する。
話せる一部分を選ぶ、保留する、今日は話を終える選択肢。必要な確認ができなければ交際の判断も保留する。

今の関係への心配には、今の事実と希望を答える

たとえば、相手の心配が「今も元配偶者と暮らしているのか」なら、住まいの事実が答えになります。「もう過去のことです」と話題を閉じる前に、現在どうしているかを伝えます。子どもとの生活や元配偶者との連絡なども、実際にあることを、ないことにはしません。

一方、「また同じことにならない?」と尋ねられても、今後の結果までは約束できません。由紀さんの希望に合わせた口頭文例なら、次のようになります。

「先のことは言い切れません。ただ、会う日を決めるときに、無理な日は無理だと伝えたいです。あなたの都合も聞いて、一緒に決めたいと思っています。」

過去の経緯を話すなら、話せる一部分から

二回の離婚を、同じ一言で説明しなくてもかまいません。次は、二度目の結婚で自分がしたことを話したい人を想定した、別の口頭文例です。

最初の一言:

「一度目と二度目では事情が違います。今日は、二度目のことなら少し話せます。」

話せる範囲の補足:

「大きな買い物を、相手に相談せずに決めたことがありました。今後は、二人に関わる出費は、決める前に話したいと思っています。」

この経緯が自分に当てはまらないなら、使わない文例です。自分の行動を元配偶者の性格のせいに言い換えたり、逆に、説明を丸くするためだけに自分の責任を作ったりせず、話すと決めた事実を扱います。

まだ話せないときは、時期まで約束しなくてよい

理由の詳細を今は話せない人の、口頭文例です。

「離婚は二回していますが、別れるまでの詳しい話は、まだ話せません。いつ話せるかも、今は約束できないです。」

喫茶店のテーブル越しに、少し視線を下ろして話す女性

一度目の話はできて二度目は難しいなら、「一度目のことは話せますが、二度目のことは今は控えたいです」と言い分けることもできます。

詳しい話を控えることと、現在の関係に関わる事実を別の内容にすることは違います。 本当は連絡が続いているのに「もう連絡はありません」と答えたり、再婚を望んでいないのに相手に合わせて「考えています」と言ったりはしません。

話せない内容が、二人がこれから決めることに関わるなら、その決定はいったん待ちます。過去のやり取りを全部明かすことも、必要な確認をせずに相手に決めてもらうことも、唯一の進め方にはしません。

回数で評価され続けるなら、説明を終える

離婚歴を聞いて、相手が考える時間をほしいと言うことはあります。自分も待ちたいなら待つ、今は先へ進めないならここで終える、と双方の希望を確かめます。

ただ、「二回も離婚している人は信用できない」と決めつけられたり、話したくないと伝えたあとも説明を求められ続けたりする場では、弁解を足す以外の選択があります。

回数をもとに決めつける話を止めたいときの、口頭文例です。

「回数だけで、私の性格を決めつけられる話は続けたくありません。」

もうやり取りを続ける気持ちがない場合に送る、メッセージ用の文例です。

離婚歴についてのやり取りを受けて、これからお会いすることは見送ります。詳しい事情の説明も、これ以上はしないつもりです。

窓のそばで、暗い画面のスマートフォンを持つ手元

質問が出たことだけで相手を悪者にするのではなく、伝えた希望への返答を見て、自分が関係を続けたいかを考えます。断る前に、もう一度会って自分を理解してもらうことまで引き受ける必要はありません。

希望を伝えたあとの返答が気になり、次に会うか迷う気持ちは、二度目には会わないと選んだ人の物語でも描いています。

由紀さんが選ぶ、次に話したいこと

由紀さんの相談例に戻ります。由紀さんは、お茶に行ってみることにします。会ったときに自分から回数を伝えますが、離婚の詳しい経緯は、今は話さないつもりです。

相手の返事を聞いて会話を続けられそうなら、教室の外で会ってみたい気持ちを話すことにします。自分用メモから選ぶ、口頭の文例です。

「教室で作品の話をするのが楽しいので、教室の外でも会ってみたいと思いました。」

会い方の話になったら、続ける言葉を選びます。

「教室に通う時間も大事にしたいので、会う日はお互いの予定を聞いて決めたいです。あなたは、どんなふうに会えたらいいと思っていますか。」