週末は親の家へ。恋人と会う時間をどう相談する?

「今度の週末は?」と聞かれて、親の家へ帰る予定を思い出す。では翌週なら、と思っても、その休日は一人で過ごしたい。

遠方の親へ定期的に会いに行く暮らしでは、帰省しない日にも残しておきたい時間があります。親との約束、往復の移動、帰宅後の休息を確かめたうえで、自分も会いたい案を相手に相談してみます。普段の会い方と、いつもと違う月の予定を考えるための提案です。

「帰省しない週なら会えるよね」と言われて

ここからは、56歳の洋一さんを想定して作成した相談例です。会話や文例も、相談の仕方を考えるための例として紹介します。

洋一さんは平日の日中に働き、月に二度ほど、遠方で暮らす母の家へ帰っています。自宅から母の家までは、乗り換えや徒歩を含めて片道二時間半。土曜の朝に出て一泊し、日曜の夕方に自宅へ戻ります。

母と食事をし、頼まれた買い物にも一緒に行く。洋一さん自身も、その時間を続けたいと思っています。帰宅した日曜の夜は、荷物を片づけ、食事を済ませて休んでいます。

交際相手とは、これまで互いに都合の合う日に会ってきました。先日、「帰省しない週末は会えるよね」と言われ、返事に迷いました。

会いたくないわけじゃないんです。でも、帰らない週末も全部埋めると、家の用事や、一人でぼんやりする時間がなくなりそうで。どのくらい会えると言えばいいのか、まだ分かりません。

相手の「週末」が土日のどちらを指すのか、昼食だけなのか、一日出かけたいのかも、まだ聞いていません。ここでは回数を先に約束せず、洋一さんの暮らしと、相手が望む過ごし方を見ていきます。

親との約束と、自分で動かせる予定を確かめる

洋一さんがまず確かめたいのは、次の帰省で母と何を約束しているかです。「だいたい月二回帰る」という習慣と、「次の土曜は一緒に買い物へ行く」という約束では、日を替えるために必要な相談が違います。

すでに母が食事の準備を考えていたり、買い物の日として空けていたりするなら、自分の手帳だけを書き換えて済ませません。変えたい日と用事を挙げて、母の予定を聞きます。他の家族とも実際に約束していることがある場合は、その人との段取りも確かめます。誰かが代わってくれることは見込みません。

行き帰りと、その後に休む時間も残します。この例の移動は往復で五時間です。一泊を日帰りにしても、往復の移動はなくなりません。洋一さんは、戻った日の夜にもう一度出かける案は選ばず、自宅で休みたいと考えています。

旅行バッグを脇に置き、自宅の椅子で休む男性

帰省しない週末については、家の用事と、一人で過ごしたい時間を見ます。洋一さんなら、日曜は予定を入れず、本を読んだり昼寝をしたりしたい。一方、土曜に済ませている自分の買い物は、別の日に移してもよいと思っています。

そこで候補になるのは、帰省のない週の土曜に昼食を一緒に取る案です。土曜の買い物を動かせることに加えて、本人がその時間に会いたいと思っているからです。帰省のない週末も、毎回デートのために空けておく約束にはしません。

普段の会い方を話したあと、次の一回を選ぶ

相手には、自分が残したい時間と、会ってみたい時間帯を話します。洋一さんが対面で切り出すなら、最初はこんな一言です。

帰省しない週末の過ごし方も含めて、これから会う日を相談したいんだ。

話を続けられるなら、希望を補足します。

日曜は一人でゆっくりする日を残したい。会うなら、帰省のない週の土曜に、昼ごはんを一緒に食べるのはどうかな。

母の病名や住所、家族の予定表まで見せる必要はありません。「月に二度ほど親の家へ帰り、戻った日は休みたい」と、自分の過ごし方を伝えられます。詳しいことを聞かれても話したくなければ、「家族の詳しい話は控えたいけれど、私が会えそうな日は相談したい」と返せます。

次は、相手が土曜の案にすぐ返事をできない場合の会話例です。

洋一:土曜のお昼は、どうかな。

相手:仕事が入る土曜もあるから、毎回は決められないな。

洋一:そうなんだ。どの時間なら出かけやすい? 行き帰りや、休みたい時間もあるよね。

相手:休める土曜なら、昼はいいと思う。遠くまで出かけるより、近い所で食事がしたい。

テーブルを挟み、相手の話を聞く男性

この返事で分かったのは、相手も休日の土曜なら昼食を候補にしたいことです。毎月の回数も、次に会う日もまだ決まっていません。場所も、自分に近いだけで相手の移動が長くなる店なら、別の候補を探します。

二人とも会いたい案が見つかったら、次の一回の日付・場所・待ち合わせ・店を出る時刻を相談します。双方の仕事、家の段取り、準備と往復、帰宅後の休息に収まることを確かめてから決めます。

「まず一度、土曜に昼食を取る」と決まっても、その次の帰省しない土曜まで予約したことにはなりません。普段の会い方はまだ考えたいけれど、次の一回だけなら決めたい、という相談もできます。

いつもと違う月は、「今回だけ」の案として話す

毎回同じ曜日で会えない月には、その一回について相談します。いつもの過ごし方を変える案も、本人が選びたい場合の候補です。

たとえば、相手が休める土曜に、二人でゆっくり出かけてみたい。ただ、その日は母と買い物へ行く約束がある。洋一さんも帰省を別の週末へ移したいと思うなら、相手にはまだ確定の返事をせず、まず母との約束を相談し直します。

母に電話で尋ねる一言の例です。

次に帰る週末を、別の週に変えられないか相談したいんだけど、買い物はその土曜でないと困るかな。

自宅で電話を耳に当て、話を聞く男性

母には母の都合があります。別の日でもよいのか、その日に行く必要があるのかを聞き、必要な用事をどうするかまで確かめます。恋人に手伝ってもらうことや、一緒に帰省することを、この相談の解決策に組み込む必要はありません。

母と変更日を決められても、そこで恋人との外出まで決まるわけではありません。移した先の帰省の往復と休息も確保でき、自分も出かけたいと思えた場合に、相手へ候補を出します。

その段階で、相手に送るメッセージの例です。

親と相談できて、今回は帰省を別の週末に変えられることになったよ。その土曜は、少しゆっくり出かけたいと思っているんだけど、そちらの予定はどうかな。

普段の会い方まで変えるつもりがなければ、話すときに「今回のこととして考えたいんだ」と添えます。相手も出かけたいかを聞き、その日の時間と場所を改めて決めます。

反対に、母との約束をそのままにしたい、変更先では休む時間が取れない、相手の都合が変わった、という場合は、この外出案を選ばずに済ませます。自分も望む別の日が見つかれば相談できますが、今回のために必ず代わりの日を作る必要はありません。

例外は、会う時間が増える場合だけではありません。親と過ごしたい用事が重なり、今月は帰省を一回増やしたいこともあります。まだ会う日を決めていない段階なら、「今月は親のところへ行く週末が増えるので、会う回数はまだ約束できない」と、見通せることを伝えます。前の月に会えた回数を、今月も埋める前提にはしません。

希望が違う・予定が読めないときは、候補を残し続けなくてよい

話してみて、今は決められないと分かることもあります。これから考える予定については、返事に合わせて相談を止めることも、別案を考えることも選べます。

相手は一日会いたい、自分は昼食くらいがよい

相手が「短い食事より、たまに一日ゆっくり過ごしたい」と望むなら、回数を増やす案では応えられません。自分もそうしたい日があるか、帰省や休息を残して考えます。

自分も長く会いたい日を考えられるなら、「毎回は難しいけれど、一日出かけたいと思える日があるか見てみたい」と話せます。ただし、これは日程の約束ではありません。本人がその案を望まないなら、休みを削って合わせる必要はありません。

相手に口頭で返す文例です。

ゆっくり一日会いたいんだね。今の私は、昼食くらいの時間で会いたいと思っている。その会い方では難しければ、今回は予定を入れずにおこうか。

一回を見送っても、普段どう会うかという希望の違いは残ります。話を続けるか、しばらく会う予定を立てずに考えるかも、改めて相談できます。

帰省日や勤務がまだ分からない

親と話せる日や勤務が分かる日が見えているなら、「木曜に親と話して、金曜の夜に分かったことを連絡してもいい?」と、次に連絡する時点を提案できます。その時点で会う日まで確定できる、という約束ではありません。相手がそこまで待てないなら、今回は候補にしない選択も残します。

いつ分かるかも見えない場合は、相手の週末を押さえておかずに済む返事にします。まだ約束していない誘いへのメッセージ例です。

今は帰省の日が決められなくて、会える日を約束できないんだ。今回の土曜は候補から外しておきたい。こちらを待たずに、自分の予定を入れてね。

見通しがついてからまた誘う場合も、そのときに二人の希望と予定を確かめます。「分かったら連絡する」の一言で、いつまでも空けておいてもらう形にはしません。

提案したものの、相手の返事を待っている

希望を送っただけでは、相手の了承にはなりません。 待つ間も、その候補を確定した約束として扱わずにおきます。

自分がもう待たずに今回は予定を入れないと決めたなら、「この前話した土曜の案は、今回は取り下げるね」と連絡できます。返事を急がせるための言葉ではなく、自分の予定の扱いを知らせる言葉です。新しい候補を添えるかは、自分もまた相談したいかで選べます。

決まっている約束を変えるときは、その日のことを伝える

すでに二人で日時を決めた約束がある場合は、「今月は帰省が増える」とだけ伝えて済ませず、どの日に会えなくなるのかを知らせます。まだ返事をしていない候補を外すときとは、相手が進めている準備も違います。

約束した土曜の昼食に行けなくなったとき、送るメッセージの例です。

土曜に会うと決めていたけれど、帰省の日が変わって、その日は出かけられなくなりました。昼食の約束は取りやめさせてください。予定を空けてもらっていたのに、ごめんなさい。

知らせたことと、相手が確認できたことも区別します。日が近く、届いたか分からなければ、普段使っている連絡方法で伝え直します。予約があれば、変更・取消しの条件と手続きする人、費用の扱いも確認します。親の介護で直前の変更が起こり得る場合の詳しい相談は、予定が変わる可能性を伝える時期と連絡の決め方で扱っています。

次に会う日をすぐ決められないなら、「今は別の日を約束できない」と伝えられます。次の帰省のない週末に会う約束まで、その場で決める必要はありません。